2018年12月5日水曜日

池谷祐二教授の講演会のこと。’18.12.1

 12/1(土)午前、娘の中学校の保護者会主催の講演会に脚を運んだ。
 スケジュールの立て込んだ日だった。
 かかりつけ医でのエコー検査にインフルエンザの予防接種、バイクのセッティング、それから美容院での散髪・・・。どれもこれも欠くことのできない用事であり、普段の週末ならトレーニングありきで予定を立てるところ、この講演会が入ってきたのでエイヤと詰め込んだ。

 講師の池谷氏の予備知識を全く持たずに出席したが、内容に引き込まれるのに時間は必要なかった。氏の専門である「脳科学」はの僕の興味対象のド真ん中にあり、その大家と呼ばれる方の書物は随分昔から手に取ることが多かった。
 テーマは「効率的な勉強法、25の極意について」といったところだろうか。特に銘打たれた講演ではなかったので、あえてタイトルをつけるならこんな感じだろう。中学生に向けた、近年の脳科学のエビデンスに則った脳の特性と勉強法のお話であった。
 氏の語り口と構成は、聴いているこちらにとって飽くことのない内容で、つい没頭してまった。講演時間の2時間は本当にアッという間に過ぎ去っていった。

 記憶に残った事柄を3つ挙げる。
①「やる気」はやりはじめないと出ない。
②「結果」ではなく「プロセス」を評価する。
③「好き」ほど長続きする。

 ①については、「やる気」をつかさどる脳の海馬の「側坐核」が司っていて、臨床実験(バイオフィードバック)で証明されている。
 何事もやりはじめなければ「やる気」は出ない。「やる気」がないというのは、やりたくないだけのことで、そもそも「やる気」ありきで物事に取り組むのではないのである。やらないについての言い訳が確実に減ってしまった。これは身につまされる。

 本来の講演のテーマは別として、僕は自分の趣味のトレーニングに活用できる事柄がないか終始耳を立てた。先にあげた3つはフックしたもので、他にもいくつか参考になりうる事象の紹介があり、それらが科学的に証明、裏付けされているということが大変な信頼を生んだ。想像を遥かに凌駕する有意義な時間となった。

 講演後、娘に感想を求めたが、彼女は彼女なりにフックしたポイントがあり、参考になったと言っていた。活用できるかはお互いの「やる気」に掛かっているのではあるけれど・・・。
 講師の池谷教授はじめ、講演の開催に尽力した関係者の皆様に感謝します。

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