2025年11月28日金曜日

2025年 第38回伊是名88トライアスロンのこと② スイム編

 11/23(日) レース当日。朝の気温は20℃快晴。バイクで自走して静寂に包まれた島内をスイム会場へと向かう途中、砂糖キビ畑の切れ間から水平線に浮かぶ太陽をみる。朝の陽光に照らされた海がキラキラ輝いていた。絶好のトライアスロン日和とは今日のことをさすのだろう。
 昨年の容赦ない陽射しとその熱は忘れられない。今年の開催は昨年より3週遅いことが幸いし日中の予想最高気温は25℃。ランの頃に気温のピークを迎えるはずで、暑さに順化していない身体には堪えるかもしれないと対策を用意した。T2(バイク→ラン)スタートから現れる上り坂を皮切りに、ランコースにはいくつかの坂が在る。ランの記憶はどれもが苦く辛いものばかりだった。ランだけではない。もっと酷いのはスイムだった。左周回のコース、浜を背にして左方向へ流れる潮とうねりに翻弄された。珊瑚礁つくりだす潮の流れにまったく対応できなかった。何度も気持ちが折れた。泳ぐのをやめて本気にリタイヤしようとも考えた。その伊是名のスイムとランを今回はこなせるのか。そこを焦点に再び臨もうとしていると言っても過言ではない。

1.スイム (1,000m 2周回)
 潮の流れのせいだろう、三角形(500m-90m-410m)に設営されるコースロープの沖のほうが膨らんでいる。浜に近い方は左からの潮の流れが、離れたところでは右からの流れがあるのかと推測した。満潮は8:58分。スタート時刻は9時。つまり泳いでいる途中に引き潮になる。

 定刻、号砲が鳴る。スタート
位置はコースロープから離れた右手、前に人を置いた2列目ぐらいから海に飛び込んだ。選手は多くないので酷いバトルにはならない。2ストローク1ブレスを心掛け入りのペースをつくる。まずは気負うことなく泳ぎに専念、フォームに意識を配る。
 予想通り潮に流されてコースロープに近づいていた。ロープとの間に同じくらいの泳力の選手を1人挟んでドラフティングポジションをとる。そのとき右ブレスすると、なんとチームメイトのTさんがおるではないか!スイムはぼくに負けないようにしたいとレース前に宣言された。まさかのマークか?彼はぼくに気がついていたのだろうか。
 目印となるのぼり旗を確認しつつ沖へ向かう。左に流されはするが、それを意識して潮に逆らうように泳げばなんとかなかった。ロープに対して斜めに泳ぐ感じだ。昨年はこの流れに慌てふためいて、常にロープにからまった。昨年よりは流れが弱いのかもしれない。
 視標とするのぼり旗は海底から突き出ている鉄筋?のようなものにブイ(うき)と共に設置されていた。海水の透明度が非常に高いので4本の棒状の存在を至るとことで確認できる。元々はもずく養殖の網をひっかけるための棒で、コンクリの塊として海底に沈めていると宿の主人から伺った。それらを海中の指標物としてヘッドアップを最小限に抑える。余談だが、今年の宮古島でも海底の珊瑚目標に進行方向を決めたものだ。
 息に余裕があれば2ストローク1ブレスで泳ぐ。黒い珊瑚に群れる群青の熱帯魚、砂地をニョロニョロ泳ぐ海蛇をみることができた。南の島の海を体感した。
 浜から500mに位置する曲がり角のブイには、監視のダイバーが海中にいて我々の様子を見守っていた。彼の立ち姿から海の深さを推測するとおおよそ4mぐらいだろうか。
 進行方向が変わると突如大きなうねりに巻き込まれた。ブレスで前後不覚になるほどで、コースから離そうとする潮の流れだと思い、ヘッドアップを細かく入れて旗を見失わぬようにする。そのときはじめて旗の赤、青、黄色の3色の並びに規則性がないことに気がついた。(もしかしたらロングスパンでは色の規則あったかもだが、2本連続で黄色の幟旗が続いたところがあった。)もっとよく観察しておけば良かったと後悔する。色の順序とその間の距離を前日の試泳で把握していれば、きっと何かの役にたったに違いない。昨日の試泳ものときは海水の冷たさに頭が持ってかれてしまいそれどころではなかった。

 浜へ向かう410mは長く感じた。コースロープに沿って泳ぐことができれば最短なのだろうが何度か離されそうになった。やや右に向かって泳ぐことができなかった。さらにウェット着用しているのに関わらず、突如急に海水が冷たく感じる場所なんかもあった。そういう場所はまた別な潮の流れがあったのだろうと想像する。
 1周目を終え砂浜にあがる。時計をみると20分と少し。給水をもらい2周目に向かった。ここも潮を考慮し、内から離れた右から入った。(バイクにつづく)
(スイムアップ42分17秒)

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