2015年11月2日月曜日

初めての登山、菅名岳から大蔵山縦走。

11/1(日)
 G明さんのお誘いを受け、菅名岳登山を目的に僕らは五泉市へ向かった。前日の天候を引きずって空には厚い雲が点在していたけれど天候は心配しなくてよさそうだった。

 この数ヶ月、週末が訪れるたびに、近くに控えた大会を意識しながら何らかのトレーニングに汗を流していた。ひとつひとつ目標に向かってやり遂げることの達成感は大きく、もちろん楽しい。けれど肉体的、精神的には平日以上(笑)に稼働することを余儀なくされるので、週末はオフという言葉は当てはまるとは言えなかった。
 今日のようにすべての計画は人まかせで、受動的に身体を動かすというのも少ない。頭をカラにして純粋に楽しむつもりで、言われるままの装備で現地へ向かった。







 登山にはぼくを含めて10名が参加。早速、登山道へ繰り出した。
 小川伝いに進むルートだった。一歩一歩に垂直運動を要求され息が切れた。一緒に歩いていたYさんが優秀なスイマーだと知り、スイム練についての幾つかの話題でお喋りをしながら進んだ。
 最初はそんなふうに元気だったけれど1時間もすると口数が少なくなった。地面を確認しながら足元に注意を払い、一歩ずつ脚を繰り出していく。ただ寡黙に。

 7合目を過ぎたあたりから僕らを取り巻く景色が変わった。落葉した木々の隙間から、近隣の山が覗く。さらに向こう側には靄がかりながら平地が確認できた。
 尾根に沿って1人が通るのがやっとの登山道。滑落事故があってもおかしくない。お気軽に登山とはいうけれど、ちょっとした不注意で惨事につながる。体調や装備は万全でなければならないと思った。登山は命がけなのだ。

 スタートして2時間とちょっとで山頂に到着。円錐形に切り取られたような頂上で、それぞれが補給をする。水分補給はもちろん、持参したおにぎりを頬張り、お菓子はみんなで仲良くお裾分け。G明さんが淹れてくれたコーヒーはとても美味しくて、汗で冷えた身体を温めてくれた。
  菅名岳の頂上には次々に登山者が訪れた。皆、山頂に何らかの思いを馳せここを目指しているのだろうか。僕らはなんだかんだと小一時間ほどそこに滞在した。






 菅名岳の頂上から隣の大蔵山まで縦走する。
 小走りに駆けおりるのだけれど、ランシュでは足元が心許なかった。もちろん地面は整備されているわけではない。木の根や潅木なんかがそこらじゅうにあって、僕らの足を引っ掛けようと狙っている。足元を注意しながらみんなについて行くのがやっとだった。
 縦走道は下りばかりでなく上りもある。起伏に富んでいてスピードに乗ってくると楽しかった。そして、何よりも取り巻く風景が素晴らしくて気分は高揚する。山のてっぺんを伝って別の山に向かうなんて考えもしなかった。
 落葉した木々の間から、右手には早出川と五泉市の街が広がり、左手には見渡す限りの山々が陽光に照らしだされている。谷と尾根の絶妙なコントラストはある種の神々しさ、自然への畏怖を感じずにはいられなかった。結局、僕たちの認識しているコチラの世界は先人たちが切り開いた世界で、実はまだ未開の地がこの世の中にたくさん存在するような気になる。今まさに僕たちはアチラ側に限りなく近いところを駆けているのかもしれない。

 大蔵山からの下山は一瀉千里、こけつまろびつ降った。麓に近づくにつれて足の踏ん張りが利かなくなり、何度もつまずいたり尻餅をついた。 菅名岳の頂上から時間にして約1時間10分。スタートした駐車場にたどり着いた。

 使ったことのない筋肉をたくさん使っただろうと思い、ケアの必要を感じたので帰宅後にプールでひと泳ぎ。大きな筋肉はほぐすことが出来たようだが、細々とした筋肉までは手が回らなかったようで、翌朝、体を動かすたびにあちこちが軋んだ。

 まもなく冬がやって来る。次回の登山あるいはトレランは来春になるのかな。次はもっと走ってみたい。平地でLSDをやる分こちらに時間を回せばいい。
 僕にとって登山は気持ちをリセット&リフレッシュする手段として有効なエンデュランスだということを理解し、たくさんの楽しい仲間と出会えた1日になった。












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