2016年2月16日火曜日

第62回桐生市堀マラソン 2016.2.14

 今年初戦のハーフマラソン。それはちょっとした故障を伴って走るオプション付きのマラソンだった。無理をするつもりはないけれど、かと言ってDNSは絶対にない。今の自分にとってプラスにするにはどうすれば良いのか迷っていた。レースが近づくにつれ、無難なペースで走り抜けばいいと安易に考えていたのだが、いざ当日、現地に向かう途中で今一度考えてみる。何事も試してみて初めて気づくことはあるものだ。次走につなぐ内容にしたいのならば、想定を超えたところでやらなければ何かを得ることは出来ない。運転する車の中、モヤの立ちこめる明け方の関越道は物事を決めるのには案外うってつけ場所なのかもしれない。



 早朝から続く雨は段々と小降りになり、殆ど気にならない程度になった。少し肌寒いが風は感じられない。天候には恵まれたようだ。参加規模1,460人、制限時間2時間のハーフマラソンがスタートした。
 僕は後方からのスタートだったこともあり最初の2kまではキロ5:00オーバー。出だしでちょっともたついてしまう。時計を求めるなら前方に並ぶべきなのだ。
 3k通過でキロ4:30秒ジャスト。懸念した右足首の痛みはそれほどではなかった。イケる。けれど油断禁物。慎重に、丁寧にステップを踏む。以降は4:40秒前後を目安にレースを運ぶ。

 コースは桐生川に沿うように市街地から山手へと向かい、なだらかな上りの勾配が続いた。沿道の声援は疎らながら途切れることはない。派手さは感じられないがこの大会が地域に密着し支えられている様子が伺える。62回という歴史に育まれたのだろうか。
(5k 24:01)

 7kを過ぎ、明らかな上り勾配が体感できるようになるとコースは山間に入る。この辺りはちょっと息を入れただけでスピードが落ちてしまいそうだ。まだ前半。オーバーワークに気を付けながらフォームに気を配りペースを維持する。
 コンディションは悪くはなかった。ただ、ちょっとした下りになると右の足首と踵が痛んだ。それからこの2.3週間のラントレ不足から息が持つか心配だった。
 昨年この大会に参加したM谷さんから折り返し以降は下りが続くので帰路はラクだよと聞かされていたが、往路を走ってそれが理解出来た。今の僕にとっては折り返しの復路こそ対応が必要だった。
(10k 23:20)

 10kで47分台。良いとも悪いとも判断がつかない。ただできることをしっかりやるだけだ。
 右に大きく折れるカーブの先に折り返しのパイロンが目視できた。
 折り返す小回りの動作の途中、不意に右足に痛みが走る。それをかばうように今しがた来たコースを下った。次々と後方から追い越される。気が高ぶる。でも、ここは僕にとって我慢のしどころだ。
 脇を締め肩甲骨と骨盤を使って両脚を動かす。もちろん腰は高く。少し歩幅が狭まり、脚を前方に置きにいく感じの走りになる。
 目指すはコースがフラットになる地点、残り5kあたりまでは下りのアドバンテージを味方につけて走る。

 下りの道中、40分切りがみえてきた。実のところ予想外でちょっと驚いた。ほぼ自分の走力を出せている。やればできると思った一方で、もしこれがフルだったらどうなのかと考える。このまま脚は持つのか、ペースは守り続けられるのか。いくつかの不安が過ぎる。桐生を走って言えるのは、この状態でフルに出走しても力を出し切るのは難しい。30kぐらいまではやれそうな気がするけど、それ以降は良いイメージが持てない。チョット無理かも。従って来月の古賀は状態によってはDNSを検討する必要がある。でも可能ならば出走して4月の佐渡トキになんとか間に合わせたい。そう思うと引き続き経過観察が必要だし、尚更ここで何かを試さねばならない思うのだ。
(15k 23:22)

 下り坂が緩やかになる頃、桐生の市街地がみえてくる。沿道の声援も再び増した。足の痛みは我慢できる。予定通りペースアップだ。
 ラップは再び4分30秒台を刻んだ。感覚的にはもっと速く進んでいるつもりだったが、この間のキロラップは総じて30秒前半だった。スピ連不足と後半の疲れか。ネガティヴ走の実践と、少なくともこれでスピード練習が出来ているのだと思うことで良しとした。
 18kを過ぎたところ5kのランナーと合流する。僕らの白いゼッケンがピンクのそれに飲み込まれる。あっという間にコースが狭くなる。近いペースのランナーを見つけては取り付いて引いてもらう。そんなふうにコースをかき分けるように進み、残り2kの看板を確認しスパートを掛けた。
(20k 22:58)

 フィニッシュまで緩むことなくしっかり追った。ゴールを付き抜けたあと、くるりと振り返って一礼。フィニッシュは1:37:52(完走証より)。最後まで諦めず、手を抜かず、かつ計画的に事を運べたので嬉しかった。ポジティブな気持ちでレースに臨み最善を尽くせたと思う。こうして改めて振り返るともっとよくできたと思い当たることはあるのだけれど…。

 本大会を経験して想うこと。往きが上りで帰りが下り。オートマチックでネガティヴ走が経験できる。つまりは時計を望むのには悪くないコースだ。それに待合所の図書館は造りこそ年代を感じるが参加者への配慮が感じられる。全体的にホスピタリティの溢れる良い大会だった。それにノベルティのTシャツが群を抜いて格好いい。
 来年は万全のコンディションで参加したいものだ。(了)

3 件のコメント:

鉄女ママ さんのコメント...

お疲れ様でした~
足の痛みがあったはずなのに???と思うような快走でしたね
おみ足、下りで負荷がかかるコースでよく耐えましたね~、復活の証でしょうかw
今回もいろいろと楽しませていただきました
次ははなももですね、頑張りましょう~

Cyguns さんのコメント...

鉄女ママさんにお返事です。

はい、お疲れ様でした。
諦めていたけれど、いろんなことを総動員してベストを尽くしたんだ。と、いうようなことを書きたかったのですが伝わりますかね?ま、次のはなももも絶対頑張りますのでお互い頑張りましょうね。
改めて、祝PB!!おめでとうございます。

ゆーサーモン さんのコメント...

お疲れ様でした!
痛みを抱えながらも、ナイスタイムです。
はなももまで1か月を切りました。
しっかり治して、ベストのレースがしたいですね!