AM4時台の真野湾 |
昨年は練習不足からギリギリまでポジションが決まらなかった。今期はそこそこいい感じにポジションが決まってきているので、この辺で決めてしまいたいものだ。
朝ランは宿を基点に河原田の海岸通りを往復して5km。僕は先週から殆ど走っていないので短い距離でもステップに注意を払いラスト1kmは上げる。
シャワーで汗を流した後、皆で談笑しながらの朝食は例年のOWSにない心の余裕を与えてくれる。会場はすぐ目の前。今までのレースやイベントでもっとも優雅な時間を過すことができた。
OWSの受付を済ませ、当日入りした面々にご挨拶。ウエットに着替えて準備を整えて試泳する。スカーリングからの軽いクロール、装備の不備がないかを確認する程度でさっさと海から上がる。再び皆と談笑してスイムチェックへ。いつものように淡々と物事は進んでいった。
筋肉の痙攣には十分気をつけなきゃねと、水を持参してスイムチェックに向かった。暑さには滅法弱いのでマメに水分を補給することが重要なのだ。実は昨晩から気をつけていたのだが、残念なことにこの予測は見事に的中してしまうのだが・・・。こればかりは、どうしようもないのかな。
海水につかって体温を冷ましながらスタートを待つ。この間、ゆーサーモンさんやスイムブロガーのヨッシーさん、それから以前お山で一緒になったYさんを見つけて声を掛ける。
スタート30秒前のコールが聞こえる。今回のスイムアップの目標は37分台。大きく息を吸って水面を見つめ一点に集中する。準備は整った。
目の前のヨッシーさんを追いかけるようにスタートする。落ち着いて水を掻く。焦らず騒がず、周りに惑わされず自身のペースで。ポイントはブレスをしっかりとること。300mぐらい泳げば息は落ち着くはずだと言い聞かせる。
特に際立ったプレッシャーもなく最初のコーナーを廻る。ただここまでの直線400m程度が割と長く感じた。
インコースにいたせいで軽くプレスを受ける。僕は逆らわず進路変更をする。時々ヘッドアップして前方を確認して、ポカンと浮かぶ二つめの黄色いコーナーブイを目指した。
2周目。スタート付近は浅く立ち上がって、飛び込む動作を繰り返す選手を見受けた。それも悪くないなぁ、気分転換にはイイのかも、なんて思いながら僕は水を掻いた。
底が見えなくなる頃になると水温が低くなって心地いい。と、同時に波に煽られることも多くなる。波に負けないように最後までしっかり水を掻く。時々、海水にディーゼルオイルが混じり、揮発性の臭気が鼻から胸を突く。この匂いで元気になるという方もいらっしゃるが僕にはマイナスの効果しかない。今こうして思い出してもムカつくほどなので、よっぽど嫌いなのかも知れない。
最後のブイをカーブするとロングスパートよろしく、じわりペースを上げようと画策した。意識してしっかりとキックを打つ。潮の流れの影響から、内側にいるとプレッシャーを受けるので外へ逃げた。このペースアップで左の脹脛に違和感が出る。まだ浜は遠かった。スゴクいやな予感がした。すると次のキックを打った途端、左の脹脛が痙攣する。ハイ予感は的中。すぐさま左の足首をグイと立て、こむら返りを阻止しながら水を掻く。これはこれで、ナカナカしんどい。泳ぐのをやめようかとも思った。この脹脛の緊張がほぐれた後、今度は右のハムがこわばる。アカン。片方の緊張からくる無理な体勢が影響したようだ。これで完全にキックをやめざるを得なくなる。推進力にして15%減だなぁと漠然と思う。もはや掻き手で進むしかなくなった。
いよいよ底が浅くなる。もう少し。けれど立ち上らねばならない。躊躇する。エイヤっと立ち上ると右ハムが身体の内側に切れ込んでくように痙攣した。思わず身体をよじりながら右ひざに手を置いて悶絶する。しばし水際に立ち尽くす。動けない、でも、進まなきゃ。ゴールを見上げながら、一歩二歩、引きずるように右脚を前に出した。
プリントして頂いた記録証には41分03秒とあった。ラストの痙攣を差し引いてもどうだったか。9月の本番に向け、教訓にするしかない・・・。
正午「On・The・美一」さんを後に、タカさん、ソファさん、そして僕の3名は両津を目指しペダルを漕ぎ出した。
右手にはちょうどOWS5,000mがスタートして、水しぶきを上げながら進む選手たちの背中が見える。
海からの風を感じた。オレナツ2日目が始った。(了)
0 件のコメント:
コメントを投稿