7/29(金)。情操教育の一環として中3男子と東京へ。ぼくはつかさずスケジュールに皇居ランを組み込む。実に9年ぶり、いや、もしかしたらもっとかも。
7/30(土)午前4:00。わずかに空は白んでいる。絶えず車の走る音が聞こえ、ビルの合間に烏の鳴き声がこだまする。宿泊したホテルから皇居外苑は1kmほどの距離。おおよそのの見当をつけて建物を縫うように皇居を目指して走る。もちろん、あたりに人影はない。けれど高層ビルを見上げるとフロアのいくつかにあかりが灯っていて、まさか仕事でもしてるのかと想像する。なにが行われていても不思議はない。こちらも早々朝にランニングをしているのだから。普段通りとか当たり前なんてものは人それぞれにあるものだ。
スタートは和気清麻呂(ワケノキヨマロ)像のある大手濠。あたりはまだ暗い。左にお堀、右に丸ビル。国立近代美術館あたりから道は上りになる。詰所には警官が立っている。挨拶をするとしっかり帰ってきた。他にも何人かと挨拶をする。外苑の警備はやはり少なくはない。
千鳥ヶ淵の公園には散歩する人やベンチに佇む人を見かけた。ここまでランナーとの遭遇はない。
半蔵門から眼前が開ける。皇居の石垣と深い緑色の濠に、鮮やかな芝生のコントラスト。現在に至るいたるまでの重厚な歴史を感じずにはいられない。コースは下り坂になりピッチが、BPMが上がる。
国立劇場、最高裁、桜田門そして日比谷公園。左折すると右手に丸の内のビル群が姿を現す。東京駅を垣間みて、スタートの清麻呂像まで駆けて概ね5km。さぁもう1周。再び同じ道を走る。日が昇り、あたりが明るくなると、いくつかのランナーの背中をみる。どこからか蝉の声が聞こえ通りの車が明らかに増える。ロードバイクもチラホラ。皇居周辺はランニングだけでなないようだ。
丸の内からこちらを目指しているであろうランナーを散見する。気温はすでに高く、空気は蒸していた。清々しい時間はほんの一瞬だった。ぼくは清麻呂像でひと息入れてホテルへ戻ることにした。あっという間の皇居ランだったけれど、周辺の風景は表情が豊で飽きない。用も足せるしね。これはランナーに喜ばれる場所だ。念のため補給はあったほうがいい。また機会があれば訪れたい(了)。
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