2024年9月30日月曜日

2024.9.23~9.29

★トレーニング備忘録
9/23(祝) 早朝、仲間達とのランニング。走り始めた頃、雲に覆われた鉛色の空からそこそこの雨粒が落ちていた。気温は20℃近くあったのでとりあえず雨に打たれても寒くはなかったが、濡れていくシューズはあきらめるしかなかった。
 雨が降ったり止んだりを繰り返す空のもとスローペース&ネガティブ走で30km。実に3時間半をかける。この雨が本番の天候を示唆するものでないことを祈り、スタミナ強化につながることに期待しよう。

24(火) 帰宅後、自宅筋トレ。ボールクランチ20レップ×5セット、サイドクランチ30r×3s、脚上げ1分×3sとワンコズに邪魔、じゃなくて応援されながら腹部を刺激した。次いでバーベルを使ってトライセプスキックバック8kg左右12r×3s、アームカール左右10r×3s、バーベルアップ10r×3s。もうひと刺激で腹筋ローラーを膝コロで8rまで。

25(水) 業務都合により休養。温泉郷での会食。せめてもの朝トレは怠けてしまった。

26(木) 終業後に足を運んだジムは久しぶりに感じた。今やるべきはトレミだとは判っていたけれどエアロバイクを選択した。ストレッチを入れひとつ負荷を上げ(17w)、アマプラをお供に開始。距離にして20kmで終了が定番だが、11月の伊是名(いぜな)もあるので時間を少し延長する。
 続いてプール。スイムの間隔が空いているので、どうしても絡めておきたかった。ストレッチタイムのフォームは主に肩の高さを気にしつつ、リカバリの肩甲骨廻りの使い方などなど、いつもの確認項目を意識したインターバル泳と定番ドリルのキックとスカーリングを絡める。
 このところのスイムトレ内容のマンネリ化が気になるけれど、しつこく何度も同じことを繰り返しているせいか、自身の泳ぎの形が固まりそうな感触がある。それはバイクでも同様。自らの身体特徴を活かした動作を客観視できるようになっているのかもしれない。

27(金) 休養。終業後に書店に脚を運び、8月に亡くなられた正剛せんせいの著書のほかに小説を購入した。自分にとって小説を買うなんて相当珍しいことだ。この数年、人からの勧めでもなければ所謂小説なるものは手にすることはなかったが、なにかの勢いがあったのか購入する。週末の空き時間は常に手にとっていた。良書との、素晴らしと思う作家との出会いになった。

28(土) 5分30秒/km前後で30km走と意気込んだものの15kmで集中力が切れて著しくペースダウン。甘く見積もっていたのが仇となったか。実際、その後すぐにハンガーノックに近い感覚に落ちたので、スタート前の食事から走りはじめまでの時間間隔、途中の補給などもろもろが原因か。

29(日) 村上トライアスロンの応援のためにバイク自走。am7:00出発、村上市のスイム会場までの40kmを80分で到着。ちなみに、帰路は村上市役所から46km。フォローの風のお陰でAve.31km越え。
 トライアスロンの応援は、スイムトランジションからバイクスタート地点にはじまり、ゴール付近のランコース周回地点の本町交差点で選手を応援した。 
 本命の選手はもとより、久しくお会いしていなかった県外の選手やら地元の知人、はたまた応援に駆けつけたさまざまの人と交わることができて、この界隈での知り合いが随分増えたなぁとしみじみ思った。継続の恩恵である。にしても皆さん齢をとりましたね。
 応援を送った選手らから次々に労いの言葉をもらい、こちらも恐縮している。だが、これこそが今ぼくの目指している交友関係なので大満足だ。今後もこういう機会をつくるかわからないけれど、ライブ観戦するのは異なる刺激になるので馬鹿にできないと感じた。そうそう、この日は陽射しが強く、顔をはじめ露出部を更に日焼けしてしまった。日焼け止めと多目の水分補給の準備は必須。応援といえど軽微な装備は別なストレスになるのであった。 
 そして帰宅後。ラン応援の熱が冷めなかったのか、近所の起伏コースを1周だけ走ってもうひと汗かいた。楽しい1日として締めくくった。


※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
9/23(祝) 朝 ロード30(210)
24(火)  筋トレ(21)
25(水) 休養
26(木) 夕 エアロバイク23(50)、スイム1.0(16)
27(金) 休養
28(土) 午前 ロード15(85)、ロード2(13)
29(日) バイク90(180)、午後 ロード5(28)
9/23~29(km)…S1.0、B113、R52、Re.2

2024年9月23日月曜日

2024.9.16~9.22

★トレーニング備忘録
9/16(祝) 朝は近所の周回コースへ。1周3kmちょいだがそこそこの起伏が8箇所ある。ぼくはここを5分半ペースぐらいで走る、3周目の中盤あたりから四頭筋の一部に疲労がでるのだが、この日は最低4周回を目標にこなす。後半はいつもどおり脚が痛くなって辛かった。
 夕方は筋トレ。ボールクランチ20レップ×5s、サイドクランチのサーキット的に20r×5s、脚上げを1分×3s。さらに腹筋ローラーを膝コロで8r×3s。腹部を丁寧に刺激した。仕上げはルーマニアンデッドリフト70kgを5~8r×5s。このあと長男の誕生日のお祝いの食事会へ出かける。筋トレはそのための免罪符だった。

17(火) 朝練ジョグ、軽快に走っているつもりだが時計はついてこない。アクティブレスト。

18(水) 終業後、帰路に着く。出不精が顔を出し、自宅で筋トレ。腹筋系はどうにもこうにも筋肉通なのでルーマニアンデッドリフト60kg8r、70kg8r×4s。ダンベルプレス12.5kg15r×3s、スタンドアップオーバープル12.5kg10r×2s、ダンベルクロール25r×3s。大いに汗ばんだ。

19(木) 夕方ロードへ。周回コースでスピ練でハァゼィしたのにガーミン不調のため計測不能。マジ萎えた。

20(金) 休養。終業後、気の置けない面々との食事会。あまり深酒をせずに解散。

21(土) 3連休初日。天候は予報どおりの雨。早い時間からジムでトレミ、サブ4ペースで15km走のあとコンディショニング的にスイム。

22(日) この日も早い時間からジムでトレミ。アップ走からキロ5ペース走へ。8kmで終了。距離合わせ的に15kmまで。コンディショニング的にスイム。

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9/16(祝) 朝 ロード12.5(70)  筋トレ(19)
17(火)  ロード6.5(40) アクティブレスト
18(水)  筋トレ(20)
19(木) 夕 ロード7(40)
20(金) 休養
21(土) 午前 トレミ15(85)、スイム0.65(10)
22(日) 午前 トレミ15(85)、スイム0.45(9)
9/16~22(km)…S1.1R56、Re.2

2024年9月16日月曜日

2024.9.9~9.15

★トレーニング備忘録
9/9(月) 早朝ジョグ。疲労感から身体が重い。4kmでヤメ。朝の散歩としては気候はとても涼やかで最高に気分は良かった。そして夕方はジムへ。どうも体調が良くない。プール酔いしそうな雰囲気があったが、今週の木曜営業からジムが8日間休館するの思い出し、せっかくのスイムの機会を逃してはならないとプールへ直行。7月末にプール泳PBがでた頃の泳ぎから遠ざかっているので修正したい想いが勝る。スイムの技術向上の可逆性たるやなかなか手ごわく、2歩進んで3歩下がるのは度々で、そこで諦めたら浮かびようがなくなるのだ、スイムだけに・・・。
 さて。メインは100mインターバル泳を徐々にペースを上げて5本。グライド時に脇の下で水に乗っかる意識、かつ腕の動きを大きく水をたくさんとって、しっかり最後まで掻いて泳ぐ。ドリルと板キックを挟んで50mインターバル泳でヤメ。
 帰宅後、教本を開き確認したが①肘の使い方、②グライド時の脇、腰と掻き手、このあたりを改めていきたい。あと昨年のブログ記事のヒップアップも。

10(火) 朝練は自宅筋トレ。ボールクランチ15r×4s、サイドクランチ20r×3sを丁寧に行い、デッドリフトは70kgから入ったが、ちときついので60kgで6r×2sまで。朝からじんわりと汗をかく。
 終業後はジム。トレミでサブ4ペース10km。こちらはこちらで流れでる汗で爽快だった。

11(水) 終業後はジム。バーベルスクワット70kg10レップ×2セット、80kg10r×2s、スクワットの〆は60kg10r。ブルガリアンスクワット左右15r×3s、トライセプスキックバック7kg左右15r×3s、サイドレイズ7kg11r×3s。バックエクステンション、ロータリートルソーで背中と腹斜筋に刺激を入れる。この日は筋トレのみで帰路につく。

12(木) 早朝ジョグ。未明の暗がりの中、7分/kmぐらいから入ってラストは5分半。一緒に走った妻に煽られる、汗だくになる。夕方終業後はジムでエアロバイク。45分走、距離は20km越えにて終了。

13(金) 休養。

14(土) 3連休初日。気の置けない仲間たちとのブリック練。天候を鑑みて日曜の予定を前倒した。予想外に天候が良く気温は急上昇。ランは回避したくなるほどしんどかった。バイク35km、ランは10kmで終了。

15(日) 妻と共に体育館のギャラリー走、万全の準備を整えて臨む。しかし室内はとんでもなく蒸し暑く、秒で汗だくになり、特に壁で仕切られた区間は走っていて息苦しくなるほどだった。前日の疲労もあったかもしれないが、やる気を失ってしまい、距離合わせの20数周で早々に退散。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
9/9(月) 朝 ロード4(26)  スイム1.0(19)
10(火)  筋トレ(12)  トレミ10(58)
11(水)  筋トレ(21)
12(木) 朝 ロード8(55)  エアロバイク20(45)
13(金) 休養
14(土) 午前 バイク35(80)、ロード10(62)
15(日) 午前 ギャラリー5(28)
9/9~15(km)…S1.0B55R37、Re.1

2024年9月9日月曜日

疲労抜きの週。 2024.9.2~9.8

★トレーニング備忘録
9/2(月) 佐渡の翌日。お昼休みになったが食欲がでない。朝よりも身体が重く感じられる。きっとアドレナリンが完全に切れたのだろう。両足裏に盛大にできた靴擦れも痛い。
 業務終了後、靴擦れを気にしながら脚を引きずるようにジムの浴場へ向う。スイムの準備をしていたが、完全休養一択。

3(火) この日も完全休養。確実に回復しているのがわかる。内臓、靴擦れ、でもってトレーニングに対する意欲も。
 この午後、佐渡トライのリザルトがHPに上がっているのを見つけ早速自身の戦績をなぞる。想定を上回る時計だったので良しとしたい。多分に気温が抑えられたことが要因だ。このあたりについては別途で記したい。

4(水) 終業後はジムへ。佐渡明け、最初のトレーニングメニューは筋トレ。バーベルスクワット70kg10レップ×2セット、60kg10r。ダンベルプレス12kg15r×3s、ダンベルフライ7kg15r×3s、トライセプスキックバック7kg左右15r×3s、サイドレイズ7kg10r×3s。いくつかのマシンで腹部、背中に刺激を入れる。

5(木) 終業後ジム、スイム。のっけからの500m泳は9:04。その後ドリルとインターバル泳まで。

6(金) 早朝、ご近所ジョグ6分半/kmで40分走。今晩から地元のお祭りが始まる。お神輿、灯籠に夜店。賑わいの前の静寂。厳かなこの雰囲気が好きだ。夜は休養に充てる。

7(土) 午前中の早い時間からジムへ。エアロバイク80分35km、スイム少し。その後佐渡トライアスロンの打ち上げと反省会へ。

8(日) 早朝、家内と共に周回コースでランニング。ぼくの予定は8周だったが、半分の4周で終了。正確には3周やって1周はジョグ、距離あわせで15kmまで。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
9/2(月)、3(火) 休養
4(水)  筋トレ(18)
5(木)  スイム1.0(19)
6(金) 朝 ロード6(40)
7(土) 午前 エアロバイク35(80)、スイム0.65(12)
8(日) 午前 ロード10(55)、ロード5(33)
9/2~8(km)…S1.6B35R21、Re.2

2024.9佐渡トライアスロンBタイプのこと(前編)

8/31(土)
 今年、幾度となくトレーニングをした友人らと始発フェリーに乗る。彼はぼくに、今年のトラは8月32日開催ですよねー、と上手いことを言う。どうも開催が1週間早い気がしていたので
激しく同意する。佐渡へ向う途中、そんな他愛ない会話で時間をうっちゃれたので、漠然とした不安に苛まれずに済んだ。
 今回は不安しかなかった。春の宮古島の途中棄権(DNF)、7月の佐渡OWS不参加(DNS)でとにかく自信を持てないでいた。
 ぼくにとっての佐渡OWSは同トライアスロンとセットだ。これまでずっと7月のOWSの際に、バイクで小佐渡を試走、翌日にOWSに参加していた。今年は別日に佐渡練を敢行したけれど、例年のそれには到底敵わなかった。有り体にいえば、本番前の腕試しができていないことが不安要素のかなりを占めていた。

 今年はそんな状況で全くもって自信のないままに本番を迎えた。この文章を書きはじめた(8/31)は最悪といっていいほど気持ちは下がっていた。この日の佐渡の空のようにどんよりとした鉛色をしていた。
 週の頭から列島を騒がした台風10号サンサンの影響は懸念されたほど少なく、日曜の島の天候は問題なさそうだった。天気予報は晴天、気温の予報は30℃を超えていた。
 想定通りなら恐らく気温のピークに走ることになるだろう。昨年、あるいは一昨年の記憶と重ね合わせると想像しただけでウンザリしてしまう。せめて雲が、風が吹いてくれないかと期待するばかり。凪の炎天下は現世に存在する生き地獄のひとつだと本当に思っている。

 両津港に到着。友人らにしばしの別れを告げ、ぼくはバイク自走で河原田を目指す。鉛色の空からはパラパラと雨粒が落ちていた。大した雨量じゃなかったので然程気にせずに出発。新穂を経由して国仲バイパスへ。もうその頃にはいい感じでずぶ濡れだった。平気を装ってはいたが、河原田の宿に到着し、店主から差し出された乾いたタオルの感触に安堵を覚えた。そのタオルが今年のOWSの参加賞で意味もなく口角が上がってしまった。
 身支度を整え、翌日の準備に取り掛かる。午前はずっと雨が降っていたので、宿から傘を借り、徒歩で用事を済ませた。用事といっても買い出しと選手登録だけ。それさえ終えてしまえば準備は完了する。
 ここでひとつ次回のトライアスロンために記しておく。物品リストとスケジュール表は毎度作成するのだが、今後はそれに合わせて、当日レース会場へ向かう際の品物の仕分けについても見える化しようと思う。今更だがこれはあったほうがより良くなるだろう。定物定位というやつで
現地で考える労力を省くことができる。

 手持ち無沙汰の時間ができたせいで、翌日のレースをぼんやり考えてしまう。トライアスロンという自然を相手に長時間動くこの競技は、体調管理が至極重要だ。厳しい環境、特に炎天下となるとぼくは対処しきれなくなる。ちょっとした油断や過信、盲信の類が出力の低下を招く。そのいくつかを経験的に知っているから、なかなかどうして呑気に構えることができない。どんなにトレーニングをしていても、それに見合った納得のいく結果が伴わない場合が少なくなく、力を出し切れる状況の担保がないのが自然下でのスポーツの宿命なのだ。

 夕方。相部屋のAさんの食事をする姿をみて、つい誘われて夕飯の予定を早めることにした。お弁当屋さんに注文した品をバイク自走で受け取りにでかけ、午後5時過ぎには夕飯を食べはじめる。この食事が13時間後の活動源になるのだ。相部屋のAさんをはじめ、他の参加者の方々とおしゃべりをしながら、思いがけず楽しい時間を過ごすことができた。
 PM8時には灯りを消した。いつものことながらなかなか寝付けない。1時間ほどで薬が効いて、断続的で浅い眠りが訪れいつしか深い眠りに変わる。あとは翌朝が来るのを待つだけだった。

9/1(日)
 AM3時半に目覚めた。不安しかない8/32の朝がきた。もう少し眠ろうと瞼を閉じたけれど、10分ほどで再び目が覚めた。いつも思うがほんとうに不思議なものでアラームセットより確実に前に起きてしまう。なにかしらの体内のメカニズムが存在しているのだろうか。
 ベッドから起き上がり食堂へ脚を運ぶ。外はまだ十分に暗い。Aタイプに参加する選手たちが準備で慌ただしい。それを尻目にぼくは朝食をレンチンで温めて、とりわけゆっくりと食事を摂る。こういうレース直前の宿の慌しさにも随分なれたものだとフト思った。

 身支度を整え再度荷物を確認する。準備完了。いつでも会場へ向うことができる。出立の時刻まではまだ十分に余裕があった。なんとしても早く出掛けたくないので、ベッドで横になって眼を閉じる。もちろん寝過ごさないようにアラームをセットしてだ。セットしながら、もしこれで寝過ごして7:30過ぎに目を覚ましたらどんな言い訳をすればいいかを想像した。そういう止めかたもあるのだと思うと、ちょっと気が楽になり力が抜けた。
 おおよそ20分ぐらい。ちょっとした瞑想のような時間になった。もしかしたら眠っていたかもしれない。悪くない時間だった。眼を閉じてレース場面をいくつか想像して、フィニッシュロードを走る自分を思い浮かべる。あとは受けて立つだけなのだ。妻からの直前のメッセで、楽しいことを考えておやりとあり、なかなかいいことを言うものだと感心しながら、楽しい情景を思い浮かべてみた。
 ・・・あんまりないかも。楽しいかどうかは別に安堵できる、ほっとするポイントはあった。それらを考えると気負いのようなものが少しだけ抜けた。淡々と事に当たれば、自ずと結果は出る。もうネガティブなことを考えるのは止めにして、受けて立てと自身を励ました。

 AM5時40分過ぎ、同じくBタイプ参加のAさんと共に会場へ向かう。
 トランジションでの準備は秒とはいわないが、本当にすぐに終わる。なのでスイムチェックまでの時間を見知った方々とのご挨拶に費やした。
 始発フェリーで一緒だったIさんとは漸くここで再会。共にスイムチェックに向った。(続く)

2024.9佐渡トライアスロンBタイプのこと(後編)

 9/1(日)レース当日
 スイムチェックを通過する。浜に下りてウェットを着用、さっそく泳いだ。生温い海水を覚悟していたが思ったほどではない。雲が空に広がって陽射しを遮っているからだろうか。それに大勢の選手が泳いでいるのに関わらず水は濁っておらず、波もほとんどない。穏やかなスイム会場だった。その佐和田海水浴場の例の桟橋から、沖へ50mほど泳いでスイムアップ周辺の目印を確認する。鉄塔、養生シートに覆われた仮設テントなど目星をつけ、少し大袈裟なグライドを取りながら浜へ戻った。

 スタート地点に移動する。続々とAタイプの選手が海から上がってくる中、Fさんを見つけ声援を送った。きっと気づいていないだろう。しかし偶然とは良く言ったもので、宿の相部屋のAさんがこのFさんと一緒にトレーニングをする環境におられ、話題の花が咲いたのだった。
 スイムアップ予定時間のプラカードを確認して浜辺に腰を下ろした。すると、気持ちが悪くなり、えずいて嘔吐してしまった。決意は固まっているが身体が追いついていないのか。それほど緊張や不安に苛まれているのか。ゆっくり息を吸って深く息を吐いた。落ち着こう。何度も繰り返した。繰り返すたびに吐く息は長く深く、周囲の声が遠のいていく。自身の息遣いの音量が大きくなり、心臓の鼓動が身体を震わしているのがわかった。ほんの数分、ぼくはぼくの中の音楽に耳を傾ける。

 スタート1分前。座を解き、立ち上がる。カウントダウンからの号砲。定刻7:30分、Bタイプのスタートの幕が切って落とされた。前方の選手らが一斉に走り出し、水しぶきを上げる。
 ぼくは腿のあたりに水がくる頃、海に潜り込む。浅瀬の景色が広がる。さぁいこう。大きくゆっくり水をかく。何度目かで周囲がそれを許さなくなる。バトルのスタート。左右に挟まれ接触する。下半身を押される。なかなか上手く逃げ出せない。そんな最中、顎の辺りに一瞬電気がはしるというか鋭利な刃物でスパッと切りつけられるような痛みを感じた。クラゲだ。何度か経験しているので泳ぎを止めるほどでははないが、さらに冷静ではいられなくなる。今回のスイムは、沖のコーナーブイあたりまで接触が続き、かなりイライラしながら泳いでしまった。
 いいところのないスイムだった。サイドドラフティングやチェンジペースなどまったく上手く行かなかった。経験だけでなんとかなるものではなく、やはり練習が必要なのだ。省みるほどにそんな考えが強くなる。
 スイムアップ目前。ぼくは掻けるギリギリのところまで泳いだ。流石にもう限界か、というところで立ち上がり、すぐに左の時計を確認すると38分の数字が目に入る。思ったほど時計ロスしていないかったのでホッとする。
 トランジションまで息を整え、装備を外しながらの小走りだ。水の浮力から開放された途端、いつもの重力が戻ってくる。途中、Iさんの奥方から声援をもらい気持ちが上がった。
(スイム 37分45秒)

 バイク乗車ラインあたりで手こずってしまう。気持ちよくバイクスタートを切れなかった。内容は割愛するが、状況によっては事故につながりかねない内容なので十分に気をつけねばならない。
 佐和田の街を通過、国仲バイパス、新穂、そして両津。この区間のテーマは補給だ。手間取ることなく予定通りしっかり補給を入れる。
 3本携行するバイクボトルになんらかの補給材を詰めていたが、今回はうち1本を容量大きめのボトルを用意して水を詰めた。宮古島の経験から、暑さ対策として掛け水を準備したのだ。
 走り出したときは雲があり気温はあまり気にならなかったが、水を浴びて涼を感じながらペダルを漕げたのはとても良かった。気温次第だがこの準備は大正解だった。
 佐和田から両津までは、昨年ほどではなかったが向かい風を受ける場所がいくつかあり、目標とする平均速度30km/hで駆けることができた。

 両津港をかすめて佐渡一周線に出る。水津S.A到達を目安にしていた。風に押されて楽にペダルが踏めた。住吉で汗をかき、いくつかの起伏を越えると更に追い風の恩恵を感じた。そして予報通りに雲がかった空は青さを取り戻し陽射しを増した。エイドの掛け水が俄然楽しみになった。

 水津S.Aでバイクボトルを入替える。飲料よりも掛け水が有り難かった。次は小木S.Wが目標になる。風の恩恵は続く。Ave.40km以上で進むこともしばしば。岩首から多田、赤泊、羽茂。面白いほどにペダルが踏めた。

 小木の坂。小木S.Aでしっかり補給準備を整える、焦らずに登坂をこなす。ピークに向う途中、首と背中に強い陽差しを受ける。坂の両側から声援がきこえる。一息つけるところでは掛水。オーバーヒートしないよう頑張りすぎてはいけない。ところどころ声援が耳に入るが、返す余裕はない。しかし、とても励みになる。そうこうしている間に、いつも目安にしているポイントに到達した。難所は超えた。
 W.Sに立ち寄って水を補給。かなり良い場所にありとても助かった。
 西三川あたりからやや向かい風を感じる。中々手ごわい風だった。はっきりと思えて覚えていないがバイクアップまで残りは10km。11時40分ぐらいには走り出せそうな見積もりだった。
 今回のバイクパートでは収穫があった。開き直りがそうさせたのだが、機材を上手に使えた。端的には、下り坂ではほとんど漕がなかった。ただしピークから下りだしは頑張った。加速が必要だと思ったからだ。そこに重点を置いて、下りは脚を休ませるイメージを貫いた。
 ぼくが自転車を乗り始めた頃、上級者のある言葉がぼくの中で消化できずに、今日まで至ったのだが、この大会でその呪縛から解き放たれた。もう2度と坂の下でペダルを踏まないというわけではないが、そういうことも含めてマネジメントする必要性を認識きできた。頑張り抜いて手にする気付きは貴重だが、楽をすることでも思いがけない発見もあるのだ。
(バイク3時間30分20秒、T2含む)

 バイクラックにバイクをかけた頃、Iさんの奥方から声を掛けられる。知り合いの声援というのはは本当に力になる。彼女に、いってきます!と手を振って、実はものすごく強がってみせながら、ランへむかった。
 1周目。最初のA.Sで掛け水と氷をもらう。今回も氷があれば多分なんとかなる、そう思いながら脚を前に出す。自ら滲みでる、いまできうるペースを刻んだ。焦るだけなので、まったく時計はみなかった。
 A.Sで給水(スポドリ)し、袋入りの砕かれた氷を貰う。佐和田から沢根にいたる大きく湾曲する海岸線を進む。折り返しの向こうには岬の稜線が青空に浮かび上がっている。
 ゆっくりでもよいので、まずは序盤で呼吸を整え、走れる脚を取り戻した。折り返しからは余裕があったので、厚底シューズ特性を生かすステップを心掛けた。
 海岸線から街中、そして河原田商店街のコースをトレースして再び海岸線へ戻る。

 2周目。宮古島行きでお世話になったTさんが、T.O姿でいらして声をかけたが,きっとぼくだとは気づいていないようだった。
 折り返しは先に見えるドーム状の黄色が目印だった。あそこまで行けば、あとは…。
 気温はさらに上がっているようだが、今年は昨年ほど気にならなかった。
 2年前の夏、そしてこの春の宮古島DNF。全て暑さで、熱にやられた。そういう苦い経験からさらに対策していたが、A.S皆さんの応対、沿道からの掛け水、そして海の風。それらがぼくの身体から熱を取り除き、背中を押した。

 終盤。常宿のせがれさんから大量の水を掛けてもらう。思いがけず知り合いからも声援を貰う。商店街を抜け、河原田のグランドへ。
 大きく左に折れて、茶色の土を蹴りながらサングラスとキャップを外した。6時間12分。ぼくは今年もフィニッシュテープを切り、全てから解き放たれた。
(ラン2時間38秒)
 

2024年9月3日火曜日

2024年8月のまとめ

 このまとめは、佐渡トライアスロン終了後に記入している。レースの考察は別にアップする。ひとまず今は疲労抜きに専念し、次週あたりから新潟シティ対策のトレーニングに取り組もうか。

8月のトレーニング・・・Swim7.7(9)、Bike355(7)Run183(18)、Rest.6
1(木)  エアロバイク20(43)、トレミ7(42)
2(金) 休養
3(土) 午前 バイク110(230)、午後 ロード5(30)
4(日) 午前 OWS

5(月)  ロード8(48) 夕 スイム1.6(25)
6(火)  ロード7(42)  トレミ10(57)
7(水)  筋トレ(20)、スイム0.5(9)
8(木)、9(金) 休養
10(土) 午後 ロード15(90)
11(日) 午前 ブリック OWS0.6(15)、バイク50(95)、ロード11(70)
8/5~8/11(km)…S2.7B50R51、Re2

12(祝)  ロード18(128)
13(火) 午前 トレミ21(114)
14(水)  筋トレ(20)
15(木)  スイム1.5(28)、エアロ20(45)
16(金)  ロード8(51)
17(土) 午前 トレミ20(112)
18(日) 午前 ブリック エアロ55(115)、トレミ10(62)
8/12~8/18(km)…S1.5B75R77

19(月) 夕 スイム1.5(27)
20(火) 夕 トレミ10(55)
21(水)  筋トレ(19)、スイム1.0(18)
22(木) 休養
23(金) 夕 ロード8(47)
24(土) 午前 バイク80(250)
25(日)  OWS(10)、ロード15(110)
8/19~8/25(km)…S2.5B80R33、Re1

26(月) 夕 スイム1.0(17)
27(火) 夕 トレミ4(24)
28(水)  エアロバイク20(43)、トレミ3(18)
29(木) 休養
30(金) 夕 ロード3(17) アクテイヴレスト
8/26~8/30(km)…S1.0B20R10、Re.2