2017年9月27日水曜日

2017 第16回 越後湯沢コスモスマラソン大会

 高速道、越後川口あたりで霧に覆われたが時間が経つにつれて視界はクリアになり、南魚沼に入る頃には、秋の気配を漂わせる空が眼前に広がっていた。
 会場の湯沢中央陸上競技場を取り囲む緑の山々は、空の青色とコントラストを描き、これでもかというほどに初秋のランニング日和を醸し出している。
 近頃参加する大会は天候に恵まれている。それは何よりにもかえがたく、とても嬉しいことだ。
 湯沢は3年ぶりの参加。2週後に行われるの新潟シティへの調整走としてエントリーしたのだった。

 スタートにあわせるように陽射しは強さを増し気温は上昇した。ひなたに出るとジワリと汗がにじんだ。
 大会MCはレース中の水分補給をしっかり取るように注意喚起のアナウンスを入れている。過去の出走経験の記憶を辿りながら、起伏に富んだタフなコースで陽射しに照らされる場所も少なくはない。アナウンス同様エイドでしっかり補給を取ることに間違いはないと思った。

 競技場に面する木立に囲まれた通りにスタートゲートは設置され、その100mほど後ろで僕らは号砲を聴いた。穏やかな歓声と共に第1ウェイブのランナーの隊列がゲートへ移動を始める。
 ゲートから押し出されるようにスタートを切ると、ランナーの隙間を見つけては割り込み前へ出た。アスファルトを踏む規則正しい靴音が周囲を支配する。コースは緩やかに上昇し先々の山間部へと続いていくのが判った。

 最初の1kmは4:55/km、次いで2km通過は5:00/kmをオーバー。思うようにペースを上げることができなかった。焦らず無理せず、されど力を抜きすぎないように注意を払う。
 起伏を続けるコースは一路、大源太峡へ向かう。山間を進むにつれて上り坂は斜度を増す。S字の登坂、コース全体でもっともキツイ坂路では5分半キープさえままならない。脚を踏み出すごとにサンバイザーから汗が滴り落ちた。

 時折、弱気が顔を覗かせる。練習量を誤魔化すことはできない。量と質を満たしていれば闘志も湧いてこようが、そんな根拠はどこにもない。期待値を込め1時間40分以内、若しくは予定通りの配分で41,2分台という漠然としたゴール目標だけを頼りに、途中のタイムを想定していなかった。コース形状から予想が立てにくく、臨機応変に対応しようと安穏としていたのが甘かった。結局、山間部の頂上を通過する7km付近は36分を超える。
 こうして振り返ってみると、この前半こそが全体時計の鍵を握る重要なポイントであることに気がついた。頑張りすぎても、手を抜きすぎても結果には繋がらず、おもしろく刺激的に走ろうとするならば、序盤をそこそこ頑張ることで後半に繋がるのだ。

 下りに入る。はじめ大きいストライドで脚を出したが、ブレーキがかかるので歩幅を小さくピッチを上げる。脚部への衝撃は緩やかになりペースも少し上がる。
 ペースは4:30/kmちょっと。軽やかに目の前を通り過ぎるランナーの背中がいくつも映った。こういうところでも練習不足を感じずにはいられない。

 陸上競技場へ戻り、13kmの里程表を通過する。反対側からは10km走のランナーがフィニッシュを目指している。僕らはあと8km。駅前の商店街の折り返しから4kmの往復だと考えたら、なんだかあっという間のことなんのだと感じた。脚にも気持ちにも余裕があった。気を引き締めるようにアスファルトを踏んだ。

 下り基調は続く。ペースキープはそう難しくなかった。ここに至るまでのコースとは打って変わって、沿道には声援を送る人々で賑わいを見せている。隣接する民家も少なくはない。応援する側にとっては清々しい秋空に違いない。
 この頃になると折り返してきたハーフの先頭集団が見えてくる。中にはとても苦しそうな表情のランナーも。自分はどちらに映るのだろう。

 弧を描くように、ぐるっと回りながら坂を上り高架橋へ出る。突然幅員の広い通りが現れるのだが、眼前には高い山がそびえ立ち、山間部ならではの景勝を楽しむことが出来る。
 突然、名前を呼ばれそちらに視線を送る。
 走友会きっての快速王のF井さんだ。その声を聴くまで気がつかなかった。すぐに振り返ると、その笑顔を残像のように垣間見る。咄嗟に声援を返す。届いたかな?橋の頂点に向かって歩を進めながらF井さんがどれほど先行しているのかを考えてみたけれど、皆目見当はつかなかった。

 高架橋を下りエイドを通過、沿道の声援を浴びながら右折すると、JR駅前通りの土産物屋などが居並ぶ商店街に出る。この通りこそ湯沢コスモスマラソンを難コースに仕立て上げるところだと思っている。これは僕だけではない筈だ。
 そこはまるで蛇腹折りのように、幾度も上ったり下ったり畝っているのだ。それらはゆっくりとそして確実に僕らの体力やモチベーションを削りに掛かる。反面、沿道からの声援はひときわに盛り上がり、絶えまない印象がある。

 その折り返し、再び来た道を戻ろうとする頃、四頭筋に疲れを感じはじめた。ペースを落とさぬように前を行くランナーの背中を追う。
 まさかハーフマラソンの途中で脚に疲れを感じるとは思わなかったので、この予想だにせぬオプションにちょっと嬉しくなり、楽しくもなった。かなりマゾっぽい発言ではあるが・・・。

  高架橋の上り手前のエイドで、スポンジを手に取り背中に入れた。そこのピークを超え下りに入った頃、またもや不意に名前を呼ばれる。F井さんの相方のKさんだ。下り坂を借りて加速する僕の背中を押してくれたような気がした。

 18kmの里程標が現れた。ゴールまでは緩やかな上りだ。車道に降り注ぐ陽射しが気になる。この夏の間に浴びた様々な陽射しに比べればどってことはないと思うことにした。ペースを落とさぬよう時計を何度も確認しフォームを意識して脚を出した。そして残り1.5km、高架の下をくぐった辺りでスパート。ピッチを上げた。

 フィニッシュは1時間42分40秒(ネット)。
 湯沢は平坦のハーフマラソンとは比較にならない面白さを感じた。最後まで気の抜けないタフな設定がこれほど楽しいとは!
 過去2度走っているが、かつてはこんな感想を持たなかった。今年走ったコースのなかで天候、ロケーション、エイドと文句なしだった。
 それから。今回はシューレスが解けず最後までしっかり走れました。これはアランさんから教えていただいた結び方のお陰です。
 今回はシティへの試走と思いエントリーしたが、来年もまたぜひ参加したい。もちろん今日の経験を活かしコースベストを狙いに行くつもりで。


【参考ペース結果】
スタート~7km(登坂のピーク通過付近) 36:11(5:10/km)
7km~13km(下りから競技場前)  27:11(4:32/km)
13km~フィニッシュ 39:19(4:54/km)

2 件のコメント:

ブリ男 さんのコメント...

お疲れサマンサ!関川より 間違いなく きついですね~ 新潟に向けて いい練習になりましたね! 新潟期待してまっせ

Cyguns さんのコメント...

ブリ男様へのお返事です。
コメ、アザっす!シティにつながるかは甚だ怪しいけれど、湯沢は楽しいですね。
レースするよりこのコースでトレしましょう。筋力アップできそう!