2019年9月3日火曜日

2019佐渡トライアスロン Bタイプ出場 前編

 8/30(金)
 佐渡へ。特別な日は誰もが晴天を望むものだが、それをご存知のはずの神様は、時々こうして相反することをしたがるものだ。
 昨年ほどひどくはないけれど、今年も空はグズついていた。ぼくは相棒の小5♂とマリンシューズを履いて家を出た。全天候に対応するこの水陸両用の履物はとても使い勝手がよい。
 それはそうと子供の成長と共に、父子2人で出かける機会は限られてくるものだが、こと2泊3日のショートトリップとなると、この佐渡トライの機会ぐらいしか見当たらない。そんな掛けがえのない時間の始まりだ。

 ぼくらは競技説明会会場へ訪れる。楽しみのひとつは説明会ホールの出入り口に設けられる選手への応援メッセージだ。今年も家族や職場から応援メッセージを頂く。毎度アイデアを捻ってメッセージを送ってくれる皆へ、せめてものお礼として佐渡のお土産を持ち帰ることが慣わしになっている。

 受付を行い、競技説明会に出席、その後ウェルカムパーティー「島祭り」に参加する。この日やるべきことを済ませ、N藤さんの車でパーティー会場から宿に戻る。2人では広すぎる部屋を持て余しながらこの日は就寝に付いた。

似すぎていて、吹いた。
 8/31日(土)
 相棒の小5♂はキッズトライアスロンに参加。
 練習の姿勢を見ていただけに案の定の結果に終わる。見るべき点はまったくなかったワケではないが、本人よりもぼくの方が落ち込む結果だった。
 海は陸に向かって吹く風と波で荒れていた。沖に出るほど危険性が高まるのは素人目でもわかるほどだ。しかし、そんな中でも子供たちは勇敢に波に向かう。上手にドルフィンで波を縫う子もいて感心した。
 前回のブログにも記したのだが小5♂を発奮させようとは思うが、果たして首尾よくいくかは分からない。すべては彼の意思に基づくものだから。
 キッズクラス上位者やジュニアのレースっぷりを見ていると、ぼくも敵わないぐらい細部を詰めている。レースに一切の妥協が感じられない。諦めもない。彼らの汗はぼくら大人の心を打つ。もしも彼が奮起して練習したからといって、そんな彼らと肩を並べることは容易ではないだろう。物事に傾倒するような執着や拘りがなければ、苦しくとも自信に満ちたレースというのはそうはできないものだ。

 この日の午後、K合さんとH澤さんと合流する。皆で昼食の時間を過した後、ぼくは海練を考えて準備をしていたのだけど、いざ浜辺に立つと、その波の高さと海の濁りっぷりに意気消沈してしまう。さっきこの海を泳いだ小5♂からもやめたらどうかと進言をうける。うん、そうするよ。バイク練で最終調整とすることにした。
 真野を走っていたら鉛色の空の下を羽ばたく朱鷺を発見。思わずその姿を追う。

黄金色の田園に羽ばたく朱鷺

9/1(日)
 AM5時半、相棒を残し単身会場へ。トランジションエリアでは横浜から参戦するチームテチのK池さんご夫婦を発見、はじめましてのサツアイをかましたり、同カテゴリ初参戦のHさんに冷やかし半分に声を掛けたりした。あれこれしながらでもレースの準備ができるようになったことにちょっと満足する。

《スイム》
 スイムCKから。現地に居た方はご存知だろうが、この日の海のコンディションは波風ともにハードモード。ぼくは選手として参加する松田さんの行動に注目する。彼は目標となる沖のコーナーブイに向かって、スーッと真っ直ぐに、事もなく泳ぐ。波を読みヘッドアップするその姿をみて、メダリストの技術だと感じる。
 ぼくら選手にハイタッチしたり労いの言葉を掛けながら、ご自身の掲げる目標に向けて真摯に取り組む姿勢に高い人間性を感じた。(目標の6時間15分内完走を達成、さすがです!)

 スタート1分前。呼吸を整えながらカウントダウン。緊張の中、もう後には引けないと腹を決める時が訪れる。
 号砲と共に海に入る。波が高いので浅瀬はできるだけ歩くことに。昨日のキッズレースでも息子に同じようにアドバイスしたっけ。
 腰辺りまで水に浸ったところで海水に潜る。これが実質のスタートだった。ラッキーなことに、泳ぎ始めからバトルに巻き込まれずに2ストローク1ブレス(以下2S1B)ですんなり入ることが出来た。ただし、ヘッドアップを入れても波が視界を遮ってしまい目標が確認できない。
 そこで先ほど見た松田選手を思い出し、波が来たときに身体を併せてヘッドアップを入れる。付け焼き刃だったがこれが案外上手くいった。今年はOWS練習は殆どやれていなかったけれど、ぼくの練習場はそもそも波が高い場所なので、波にもまれるのは慣れている。そういうことがアドバンテージになっているのかもしれないと思った。ただし、酔い止め薬を飲んでいなければ即座にノックアウトされてしまうけれど。

 沖に浮かぶ2つ目のブイを折れてからの方が、他の選手の方と接触することが多かった。下半身を下げられるとスピードが落ちる。それに少しイライラしてしまったが、右手に見えるコースロープを頼りにスイムフィニッシュを目指した。
 浅瀬に辿り着くとすぐに立ち上がった。たいして上手くはないけれど足抜きをして、僅かでも早くスイムアップしようと駆けた。CKポイント通過で時計を確認すると44分台、想定はしていたが4分のビハインドとなった。(スイムアップ 44分17秒)。(続く)

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