2015年4月27日月曜日

佐渡トキマラソン2015

 AM6時に新潟を出港するフェリーに乗船しなければならなかった。乗り場には1時間くらい前に到着した。すでに場内は佐渡へ渡るランナーで賑わっている。佐渡へは何度か訪れたことはあるけれど人でごった返す光景は初めて見た。
  船では朝食をとったり歓談したりと、到着するまでの時間はあっという間に過ぎた。時間を持て余すだろうと思っていたがそうではなかった。仲間たちとのトレーニングに関する情報や意見交換がレース前の穏やかなひと時を作ってくれた。

 定刻通り両津港に上陸。港に降り立つと、眼前にはドンデン山や金北山が聳え、その頂上の残雪が空との境界を明確にして山そのものを浮かび上がらせている。注がれる陽射しに強い力を感じ、暑い1日になりそうな予感がした。この時にぼくはランパン、ランシャツで走ることに決めた。
 

 会場の「おんでこドーム」ではオープニングイベントが開催されている。ぼくらはエントリーを済ませ早速支度にとりかかる。ランナーに解放された駐車場で着替えをし、見知った方々と挨拶を交わし歓談する。そうこうしている間にスタート時刻が近づいてきた。
 H間さん、スピリットZさんらフルマラソンに出場するお馴染みのメンツと共にスタートゲートすぐ後方に整列し待機した。
 今回のぼくの狙いは4分50秒のイーブン走。3時間25分切りが目標だった。
 そして、AM10時。ぼくにとって通算9回目のフルマラソンが始まった。
 
 ゲートをくぐり一斉にランナーが速力を上げる。すんなり位置を取ってランナーの群れと共に駆ける。里程標がないので通過距離が掴めない。運営の用意する1キロ毎の地点表示に馴れてしまったせいだ。頼りは相棒のガーミン。1km毎の通過タイムと平均ラップを確認しながら進む。

 初めて走るコースなので周囲に気をとられる。田起こしが終わり水を張った田んぼ、さざ波立つ加茂湖、経年を感じる建築物。
 風光明媚な佐渡の自然の中、アスファルトを踏むぼくらの足音だけが聞こえる。
 最初の5kmは24分25秒。3時間半の小さな旅が始まった。
 6km付近の長めの上り坂、そして民家や商店の居並ぶ通り、吹奏楽団と佐渡市役所。次々と風景の断片が流れていく。そして遥か遠くまで一望できる国仲バイパス…。
 10km 24分6秒
 15km 24分8秒
 20km 24分2秒
 折り返しから再び来た道を辿る。そこからはしっかり1km毎の里程標が立てられている。ハーフ以降も体調に変化は感じられない。行きの道中に吹いていた風が強い陽射しを和らいでくれていたがお昼頃を境に弱まった。

 ここまではオールグリーン、問題なし。平均ラップは概ね4分50秒。予定通り刻めている。余力を持って駆けていることが自信につながり、気持ちよく走れていた。山々の稜線が間近に映り、時々仰ぎ見ながら佐渡内陸部を駆けていることを意識する。
 25km 23分54秒
 30km 23分47秒

 30kmを通過。ここからが真価を問われる。体内のエネルギー備蓄はそう多くないはず。じわりじわりとタンクが空っぽになるイメージが浮かんだ。この先、何があるかわからないと自身を戒めながら慎重に踏む。そしてラストの粘りを担保してくれるであろうアミノ酸を補給。ちょうどその辺りから上り基調のコースが待ち構えていた。
 35km 24分47秒

 緩いのぼりがスタミナを奪っていく。少しづつ辛くなってきた。ペースが微妙に落ちているのが判る。37km付近で長い下りが現れる。時計を挽回すべく勢いをつけておりた。着地の衝撃が疲れた脚や身体に容赦なく伝わってくる。このひと刺激で闘志を奮い起こす。
 まだ大丈夫。気持ちはことのほかしっかりしていた。
 続く加茂湖をトレースするコースは遠くにランナーを置いて声援はほぼ皆無。ひとりで練習走をしている感覚に陥ってしまいそうだ。それは精神的に小さくない試練だった。つい気を抜いてしまいスピードを緩め兼ねない。前のランナーの背中を目指して駆ける。
 40km 24分17秒。

 両津港に近づいてきた。ゴールは近い。それにつれ沿道に人が増えた。走り終えたランナーから声援を貰う。かろうじて手で合図を送る。まだ力が出せそうだった。
 残り2km。ゴールはもうすぐ。力を振り絞りながらも余裕を持ってスマートにゴールすることを考えた。
 遂にフィニッシュゲートが視界に入った。そして、その手前にオレンジ色の我が走友会ののぼり旗が見える。
 ゲートではスタッフがピンとゴールテープを張って、ぼくをゴールに向かいいれる準備をしてくれているのがわかった。遠慮なくテープに飛び込み両手を挙げフィニッシュした。
 

 無事に完走することができた。時計はネットで3時間23分22秒。概ね走破計画通りのPBだ。フルマラソンは自分で作った42kmの旅のしおりで状況の変化に対応しながら目的地に到達するようなものだ。秋以降のマラソンシーズンは新しい旅のしおりを携えたいと強く思った。

 この佐渡への渡航ランは思いのほか楽だった。到着した港がマラソン会場というのが大きく寄与している。今回の参加で良い印象を持てたので、翌年も機会があればエントリーしたい。もう少し余裕を持ってイベント会場なんかを散策したいものだ。
 今回の目的の一つであった、川内選手の走りを目の当たりにできなかったことが非常に残念。目撃情報から推察するにやはり一見の価値はあったようだ。けれど神様はぼくらに別のご褒美を用意してくれていて、帰りのフェリーはトライアスロンに対するモチベーションを大いに掻き立てられることになった。その話はまた別の機会に記したいと思う。
 
 なにはともあれ、佐渡トキマラソン2015に関わったすべての人たちに感謝。本当に
ありがとうございました。また来年お会いしましょう。〈了〉

4 件のコメント:

スピリットZ さんのコメント...

PB更新おめでとうございます!
素晴らしいラップですね。
後半もペースが落ちない安定した走りに、完敗です。
秋のフルマラソンは、10分台が見えてきましたね(^_^)/

Cyguns さんのコメント...

スピリットZさんへのお返事です。
そうですね。お互い秋には10分台に手が届くよう、自分を信じて励みましょう。
正直、いつ来られるかヒヤヒヤドキドキしていました。そんな後ろからのプレッシャーが力をくれたのかもしれません。

ファイターズ さんのコメント...

PBおめでとうございます。
次回以降の10分台の目標は、は私もここ1年未達なので、私にとっても大きな目標です。
ということで、次回のフルは新潟シティになりますので、お互いに10分台目指しましょう。(^^)/

Cyguns さんのコメント...

ファイターズさんへのお返事です。
次の目標につなぐ格好でシーズンを締められたのはとても良かったです。これからバイク練を増量するつもりですがランに対するその目標も合わせて追いかけたいですね。
ーラン時速12.5km。重要な数字になりました。秋の楽しみがもう一つ増えました。励みましょう!