2014年11月6日木曜日

ランフォームのこと。

 百田尚樹氏の小説「BOX」に鏑矢という少年が登場するのだが、彼は周囲が舌を巻くほどの天才的な運動能力を備えていて、どんな動きでも容易くこなしてしまう天賦の才能の持ち主である。
 運動神経が良いと言われる人は、体の動きのお手本を見ただけで、再現出来る人の事を言うのだと思う。筋肉や関節をどう動かせば良いのか無意識のうちに理解してしまうのだろう。その方面の才能がまるでないぼくには羨望の的だ。

 ーもっと速く走りたい。
 スピード練習の頻度を上げた夏の終わりから、フォームの改善の必要性を改めて感じパラパラと本をめくったり、動画を検索したりとフォーム探求の旅の途中にいる。
 カッコイイなぁと思うフォームを鏑矢のようにあっさり再現できたらいいのだけれど出来ないでいるのが実状だ。

 かれこれ2ヶ月ぐらいになっただろうか。階段を一段抜かしで上ることを心がけている。
 駅の階段、会社の階段、あらゆる階段の上りでやる。前屈みになり腹筋に力を入れ、大腿部の付根で身体を持ち上げるように上る。これがダイナミックなランフォームに繋がる。
 日常的に継続することで漸くコツのようなものが掴めてきた。
  加速する際に、この一段抜かしの動きをなぞる。着地からキックまでの脚の動きと、上体の前傾がことごとく一緒だということがわかる。少し大げさかも知れないけれど。
 ちなみに、このフォームだと腕の振りが少し変化する。通常は肩を一定の高さに保ち前後にスイングするのだけれど、これだと少し肩の上下運動が加わり、腕振りというよりグルグル回す方が自然に感じる。脇を締めるとより顕著になる。通常のフォームより動きが大きくなっている分、疲労感はあるがスピードに乗り加速感がする。ぜひモノにしたいフォームだ。

  同小説には木樽というもう一人少年が登場する。
 天賦の才能を持った鏑矢に対して、彼はひたすら努力を積み重ねるという対照的な存在で、一つ一つ確実に自分のモノにしていく。報われる努力をする才能がある。古いスポーツ漫画で恐縮はあるが「キャプテン」や「プレイボール」の登場人物を彷彿とさせる。
 木樽くんこそがお手本だと思う。

11/6までの走行距離…68km


 

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