会場の村松公園までバイク自走で向かう。道中は心拍数をLT閾値内に保ち、時々刺激を入れる。マラソン前のウォームアップと機会の少ないロード練習を兼ねた。
スタートの1時間前に会場に到着。トレ仲間達と合流し、持参した補給食で腹ごしらえをしながらランの支度をする。
「10kmは辛くてもあっという間に終わってしまう」
この大会でメグメグさんから教わった10km走の格言のようなもを思い浮かべる。あっという間に終わると言い聞かせていたので、この秋の大会の中ではもっとも気負いなく、格段にリラックス出来ていた。
乾いた号砲が会場に鳴り響く。スタートだ。
競技場のトラックを抜けるまでランナーの合間を縫うように走る。公道に出ると混雑は緩和され縦長の隊列が出来上がった。
ぼくは前を行くヒグマサさんの背中を見る。沿道からは、いってらっしゃい!の声援が飛ぶ。自分の足取りと息遣いに意識を傾けた。
最初の1kmは4分16秒。
残り9kmをこのペースで維持できるのだろうか。バテてしまい失速することを想像してしまう。暗い思考はパフォーマンスを低下させることを思い出しとっさに打ち消す。辛いながらも走りきりゴールする自分を必死に想像する。
2km4分9秒、3km4分ジャスト。ペースは僅かに上がった。
普段の練習では絶対に出ないスピードだった。これがレース時のアドレナリンの作用なのか。
呼吸が跳ね荒ぐ。息を吐く度に喉が鳴る。
向かい風を受けながら里山のコースを進む。風と喧嘩しないように少し背を屈める。後半バテないように少し息を入れた。前半で稼いだ僅かな貯金を使い果たさぬように。
7km通過まで4分20秒台でペースをまとめる。
緩やかな下りの勾配のお陰で脚が軽く、股関節からスッと前に出る感覚があった。この勢いを借りて終盤ペース上げる。
緩やかな下りの勾配のお陰で脚が軽く、股関節からスッと前に出る感覚があった。この勢いを借りて終盤ペース上げる。
(フェマンさん撮影。GJ!ありがとうございます!)
残り3kmは4分10秒ペースで駆けた。終盤の坂を上る途中、距離表示の看板を見つめた。ゴールまであと1km。脚が思うように上がらない。唐突だが、このペースでもう10km走れと言われたら多分無理だろうなと思った。
公園に向う最後の直線で「ガタテツ〜!」の声援を頂いた。力が湧いた。もう少しでゴールだと自分に言い聞かせ緩まないように必死に駆ける。
そして、そのまま競技場のトラックへ流れ込んだ。
安中由依さんの歌声が聴こえる。気になったけれどそちらには一瞥もくれず、踏み進まなければならないトラックを凝視する。カーブを曲がり最後の脚を使うと息が詰まりそうになった。そうしてフィニッシュゲートへと駆け込んだ。
結果は42分49秒 (前半5km,21分20秒/後半21分29秒)
10kmのPBを2分短縮した。まさかの結果に驚いた。
1年ぶりの10km走。本当にあっという間だった。前、中、終盤と3つのパートに分けペース配分を考えていたが前半の飛ばしすぎが祟り中盤がやや緩んだ。終盤は予定通り速いペースで進めることが出来たが、これもコース形状に帰するところが大きい。それでも結果オーライとしたい。
さて、ぼくがこの大会で1番好きなところはコース沿道に掲げられている手作りの応援看板だ。県外から参加するランナーへの歓迎の言葉があったり、ちょうど辛くなるタイミングでランナーを励ます言葉だとか…。ランナーの気持ちを汲んだホスピタリティー溢れる素敵な大会だ。きっともっとよくなる思う。関係者の皆さん来年も期待しています。何はともあれ本当にお疲れさまでした。
11/10までの走行距離…86km。
3 件のコメント:
あれれ?
こんなアットホームな大会なのに、会えませんでしたね。
うちらは夫婦でハーフに出場していました。
はじめさんへのお返事です。
えー!全然気が付かなかったぁ。ハーフに出る面々が多くてスタート直前までその辺りをウロウロしていたのにぃwww
来年も走りましょう!ぼくもとても雰囲気のいい大会の一つだと思います。
3回もすれ違いうコース、ワイナイナさんや紅葉マン、コスプレコンテスト、甘酒、激混みの温泉・・・みんな最高でした!
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